医者が起業してもええじゃないか

現役医学生が起業家を目指す。起業、医療、ITなど様々な分野を勉強して起業に向けて突っ走る、そんな体験記

オンライン診療のきほんの「き」

どうもおはこんにちばんは、くんひろです。

 

外出自粛中、皆さんいかがお過ごしでしょうか。

 

僕は実習が終わり春休みに入ったので毎日が充実しております。

 

本を読んだり、ブログを読んだり、FPの勉強したり

 

皆さんもせっかく外出られないのですから、普段読まない本にチャレンジして見てはいかがでしょうか。

 

今日のテーマは前回5Gの実用例で紹介したオンライン診療についてです。前回の記事も合わせて読んでいただけるとわかりやすいかと思います。

kunhiro-kigyou.hatenablog.com

 

 

日本のオンライン診療の現状、オンライン診療するにあたってのルールなどなど詳しく解説していきたいと思います。

 

オンライン診療の適切な実施に関する指針(以下オンライン診療の指針)を参考にしています。

 目次

 

日本のオンライン診療の現状

 

オンライン診療の定義とは

 

情報通信機器を通して、患者の診察及び、診断を行い診断結果の伝達や処方等の診療行為を、リアルタイムにより行う行為

 

現在日本におけるオンライン診療の普及率は病院で24.3%、診療所で16.1%

 

オンライン診療は医師不足の地域で非常に有用になるであろうと考えられていますが、現状としては普及しているとは言いがたい状況です。

 

日本でオンライン診療があまり普及しない原因はオンライン診療を行うためのルールにあります。

 

なぜオンライン診療が普及しないのか

 

医師法による縛り

 

医師法とは医師として守らなければならないルールが記されているものです。

 

医師法20条

 

医師は、自ら診察しないで治療をし、若しくは診断書若しくは処方せんを交付してはならない(一部抜粋)

 

この規則が非常に強力で、オンライン診療の指針には

 

初診は、原則として直接の対面による診療を行うこと

 

と記されています。

 

この規則の背景としては

 

医師は視覚、聴覚、嗅覚、触診、動き方、話し方、情緒など様々な観点から患者を診察しています。

 

オンライン診療ではそれが視覚と聴覚のみに限られるため、可能な限り、疾病の見落としや誤診を防ぐ必要がある。

 

医師が患者から適切な情報を得るために日頃より、対面の診療を通して、医師―患者間の信頼関係を築く必要がある。

 

というものがあります。

 

確かに一番怖いのは命の危機につながりうる病気を見逃してしまうことですから安易に全てにおいて認めるわけにはいかないということです。

 

初回の対面の診療が免除されるケース

 

しかしながら、初回の対面診療が免除されるケースもあります。

 

離島や僻地に住んでおり、診療継続が困難な場合、他の医師が初診をオンラインで行うことは可能。

 

ただし初診は他の医療機関で診療が済んでいること、患者からの同意を得ていること、医療機関からあらかじめ情報提供を受けていることが前提となります。

 

在宅医療において在宅療養支援診療所が連携して地域で対応する仕組みが構築されている場合、医療チームの誰か一人が対面診療を済ませていれば、他の医師が初診をオンラインで行うことが可能。

 

在宅療養支援療養所とは自宅療養する人のために地域で中心的な働きをする診療所のことです。往診等を行なっているところです。

 

このように地域で協力して、包括的に自宅にいる患者さんの面倒をみるサービスを在宅医療といいます。

 

この診療所が中心となって地域の介護・福祉サービスと提携して支援しています。

 

禁煙外来

 

禁煙外来(禁煙志向のある喫煙者に対して禁煙補助薬や精神的サポートを行う)のは健康診断などによって疾病を見逃すリスクが低い場合であれば、初診からオンライン診療が可能です。

 

治療によるリスクが極めて低いことも理由の1つです。

 

緊急避妊に関わる診療

 

対面診療が可能な医療機関の情報を持っていない女性に対して、女性の健康に関する相談の窓口において、対面診療が可能な医療機関を紹介することは可能とされています。

 

オンライン診療が推奨されている例

 

上記の禁煙外来生活習慣病の慢性疾患(糖尿病、肥満、高血圧、高脂血症など)に対しては推奨されています。

 

具体的な事例として

 

高血圧 AGA アレルギー性鼻炎 ED 睡眠時無呼吸症候群 糖尿病 ADHD PTSD 訪問診療など

 

(参考https://www.mhlw.go.jp/content/10803000/000504416.pdf

 

オンライン診療のメリット、デメリット

 

患者側のメリット

・待ち時間や会計の手間がかからない

・交通費、移動の手間がかからない

・通院するよりも気軽に相談することができる

 

患者側のデメリット

・オンライン機器を使いこなせるか

・緊急時は病院に行かなければならない

・誤診の恐れがある

・検査、処置をすぐには受けられない

医者側のメリット

医療機関の負担を軽減できる

・往診の手間が省ける

・病状の悪化を防げる

・治療を継続させることが容易になる

 

医療者のデメリット

・情報が限られている

・検査等は行えない

・初回は対面診療を行わなければならない

 

本日のまとめ

・オンライン診療では初診は対面で診療しなければならない

・誤診や見落としを防ぐためのルール

生活習慣病禁煙外来など一部の病気は最初からオンライン診療可能

考察 

日本でオンライン診療があまり普及していない理由を見てきました。

 

やはり初診が対面診療という縛りから、外部の医師が介入しにくいことが理由です。

 

オンライン診療が普及しているアメリカや中国では初診からオンライン診療が可能となっています。

 

今のところビジネスチャンスがあるとしたら在宅医療かなと思っています。

 

この分野で導入例を増やしていき、オンライン診療に対する抵抗を減らしていき、徐々に普及させていくのが良いのではないかと思っています。

 

オンライン診療には個人情報の保護や保険適応などの問題がまだまだたくさんありますが、今回の新型コロナウイルスで徐々に注目を集めている分野でもあります。

 

オンライン診療が行われることで、ウイルスの感染を防ぐことができます。

 

また5Gの普及によっても革新的に変わる分野だと考えられます。

 

今後の動きに期待していきたいと思います。

ではでは