イタリアで学徒動員〜新型コロナウイルスの猛威〜
どうもおはこんにちばんわ、くんひろです。
今日は新型コロナウイルスCOVID-19について衝撃の記事が入ってきたので紹介したいと思います。
なんとイタリア政府は医療現場の人手不足を解消するために医学生を現場に送る緊急措置を発表しました。
1.記事の概要
欧州各国で医療現場が危機的状況に陥っています。
19日イタリアの死亡者数は3405人と中国を抜いて1位となりました。感染者数は4万1035人となっています。
またイタリアでは医療従事者の感染者数2629人、9人の方が亡くなっています。
イタリアでは医師の高齢化が進み、約半数が55歳以上です。
この現状を鑑みて、政府は16日医師資格試験を免除し、約1万人の医学生を8,9ヶ月早く、医療現場に送ることを発表しました。
イタリア北部ではマスクや人工呼吸器などの医療物資が圧倒的に不足しており、人員確保とともに、これらの確保も非常に重要な課題となる。
政府は集中治療室などの病床増設のため3億4000万ユーロ(400億)を投入する予定だ。
2.医学生を導入する意義
この記事を読んで頭をよぎったのは、戦争時代の日本の学徒動員です。第二次世界大戦時日本は学生をも訓練し、戦争に駆り出していた過去があります。
そのような国における緊急事態であるということがわかります。
しかし医学生を動員することにどれだけの効果があるのかは疑問点が残ります。
日本では一人前の医者になるためには、まず医学部に入学し6年間のうち3年ほど医学について勉強をし、4年後半頃から1,2年臨床実習(処置はできない)で現場に出て、6年に国家試験を受け合格して初めて医者となる。
しかしそれでもまだ一人前とは言えない。6年間が終わると研修医となる。
研修医は2年間で様々な科を実際に回り、処置をし、経験を積み、初めて一人前と呼べる医者のスタートラインに立てる。
イタリアの医学部制度を調べてみると、大学は日本と同じ6年であるが、研修期間は5年もある。
それを考えるとこの5年の期間をすっ飛ばして、いざ戦地に導入されてどれだけの人間が使えるだろうか。
どのような対応をするかわからないが、最低限の感染症対応の知識、感染防御のいろは、急性期の肺炎治療の実践知識を身につけさせなければ、彼らはただウイルスを患者に運ぶだけのキャリアになりかねないのではないかと考えてしまう。
3.なぜイタリアでこんなに流行ったのか
イタリアでこんなにも流行した理由は様々な考察がされているが、1つ考えられるのは高齢化である。
イタリアの高齢化率は23%を超え日本に次いで世界2位である。
イタリアの感染者数のうち、80代は41%、70代は36%、60〜90代で96%を占めている。
比較データとして、イタリアと同じようにPCR検査を多く実施した韓国の感染者のデータでは感染した人の死亡率は0.6%とイタリアの8.3%と比べて低い。
韓国の感染者の中で60歳以上の占める割合は2割に過ぎない。感染者の多くは20代となっている。
このことから高齢者が多いことは感染が起こりやすいリスク因子となっていると考えられる。
もう1つの理由はEU圏内では自由に国を行き来できることが人の往来を激しくしていることである。
感染が拡大しているイタリアやスペインはヨーロッパ有数の観光大国であり、中国を含む様々な国からの人が訪れる。
これが感染を助長した可能性は十分にあると考えられます。
4.感想
高齢化が原因であるならば日本でもまだまだ拡大する可能性は十分にあります。
それを考えるとイタリアの“学徒動員”は日本でも起こりうる。
自分の今までの実習を振り返って、今現場に出て使えるかと言われると、悲しいことに、とてもじゃないが使い物にならない。
これを機にもう一度実習態度を改めようと思いました。
5.あとがき
2度目のコロナウイルスの記事を書かせていただきましたが、今回の新型コロナ騒動は「インフォデミック」とも言われている。
これは根も葉もない情報やデマが治療に拡散されることで、不必要な不安に襲われることである。
正しい情報を選択することは難しいことであるが僕のオススメは
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html
で正しい情報を得ること。また先日投稿されたホリエモンさんのYouTubeのコロナについての対談は非常に参考になりました。ぜひ一度見てみてください。
ではでは