新型コロナウイルス打開策となるか、レムデシビルとは
どうもおはこんにちばんは、くんひろです。
緊急事態宣言が出て初めての週末となりました。皆さんいかがお過ごしでしょうか?
僕は先日も書いた通り「ジェダイの哲学」という本を読み終え、スターウォーズ を見直していました。
アナキンがなぜダークサイドに落ちてしまったのか、悪とは、怒りとは、そして愛とは何なのか。
この本を読んでからもう一度スターウォーズ シリーズ見直してみると、深い理解が得られると思います。
さて本日ご紹介する記事は新型コロナの治療薬候補であるレムデジビルに関する記事です。
起業系の記事も書きたいのですが、Googleアラートで来るのがコロナの記事ばかりでして…笑
大事なことなので今は仕方ないかなと思います。
記事の内容
新型コロナウイルスに感染し、重篤な肺炎となった患者53人に対して、エボラ出血熱の治療薬として開発されたレムデジビルを使用したところ、68%で症状が改善した、と日米の合同研究チームが米医学誌で発表した。
人に対しての効果を判断するためには薬を使う患者と使わない(プラセボ群)に分た比較試験が必要となる。
このような研究も日米韓などの合同研究チームにより進められている。
レムデシビルとは
レムデシビルとは当初はエボラ出血熱(2014年に西アフリカで流行した致死率の高い感染症)の治療薬として開発された薬です。
しかし他の治療薬に比べて効果が低かったため、現在はエボラ出血熱に対しての投与はされていません。
作用機序は簡単に言うと、
ウイルスが増幅する手段であるRNA(DNAのように遺伝情報を持ったもの)の産生を阻止することでウイルスが増えることを抑制します。
WHOにも現段階で唯一治療薬としての効果が期待できるとされています。
今回の論文の概要
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2007016?query=RP
対象
COVID-19に感染していて、SpO2(呼吸の酸素化の能力を表す値.通常は95%以上)が94%以下またはなんらかの呼吸補助を受けている患者53人。
53人の内訳
22人がアメリカ。22人がヨーロッパまたはカナダ、9人が日本出身。
また30人が人工呼吸器を既に使用、4人がECMO使用。
方法
レムデシビルの人道的使用(未認可の薬をこれ以上治療方法がない疾患を持つ患者に対して投与すること)
10日間投与、1日目は200mg.残りは100mg
結果
36人(68%)が呼吸状態に改善が見られた。
25人が退院、7人が死亡した。
結論
レムデシビルの使用によって68%の患者に症状改善が見られた。今後、ランダム比較試験(上述したプラセボ群も用いた比較試験)が必要となるだろう。
アビガンと比較
日本で治療薬として期待されているアビガン。安倍総理も会見で口にしていました。実際にアビガンとレムデシビルどちらが有用なのでしょうか
アビガンの特徴
日本国内ではインフルエンザの治療薬として開発されましたが、催奇形性(妊婦が飲むと子供に異常をもたらすこと)が強く、新型インフルエンザに対しての使用を念頭に備蓄されてきました。
そのため現在インフルエンザに対して処方されているわけではありません。
作用機序はRNAポリメラーゼ(RNAを増やす酵素)に作用してウイルスの増殖を抑制する。
中国で臨床研究が行われ2本の有効性を示す、論文が発表された。しかし1本は論文の取り消しとなった。
その他には有効性はまだ証明されていないようです。
催奇形性の問題もあります。妊婦に影響を及ぼすのはもちろん、男性の精子にまで成分が降りてしまうため、世代によっては投与に慎重にならなければなりません。
今後の方針
どちらの薬を使うにしてもまだ有効と言えるほどの根拠は示されてないように感じます。
アビガンについては日本国内では藤田医科大学を中心に臨床研究が行われています。
レムデシビルについては国立国際医療研究センターが臨床試験を行う予定です。
様々な薬で臨床試験を既に行っており4月中には結果が出ると考えられてます。
コロナウイルス収束のためには治療薬またはワクチンの開発は必須です。
今全世界の英知を集め、研究していますので、僕らにできることはやはり感染を拡大しないために自宅にいること、stay home
を実践することが第一です。
みんなで協力してこの試練に立ち向かいましょう。