医者が起業してもええじゃないか

現役医学生が起業家を目指す。起業、医療、ITなど様々な分野を勉強して起業に向けて突っ走る、そんな体験記

医学生が真剣にコロナの解決策考えてみた

どうもおはこんにちばんは、くんひろです。

 

みなさん自粛期間どうお過ごしでしょうか。僕の学校はさらに自粛期間が延びてしまいました。

 

医療者の方や、物流の方、接客業の方など、コロナ禍の中でも働いてくれる人たちには本当に感謝の念しかありません。

 

そんな中我々学生はどのようにこの期間を過ごすのか真剣に考えて、行動しなければいけないと感じています。

 

外出自粛をすることはもちろんですが、この期間を有効活用できた若者だけがこのコロナが明けた時代の成功者となると考えています。

 

しかしそろそろ医学の勉強もしなければと焦りもあります笑

 

さて今日のテーマは実習がなくなった課題で新型コロナウイルスについて勉強させられたので、今回は医学生くんひろが新型コロナ収束のシナリオを真剣に考えてみた、です。

 

はじめに

 

はじめに言っておきたいのが、この新型ウイルスの結末正確に予想できる人は誰もいないと思います。

 

そんな無責任な、と思われるかもしれませんが、誰が2月の時にこんなに流行することが予測できたでしょうか。

 

誰がアジアだけの感染症が欧米であんな流行することを予測できたでしょうか。

 

治療薬やワクチンについても現在すでに開発済みの薬の中から有効なものがないかを探し、患者に人道的投与(生命に関わる疾患を持つ患者に対して未承認の薬を用いる)を行なって、検証している段階です。

 

この中から有効打となるものが見つかるかもしれないですし、見つからなかったら新しく開発ということになります。そうするともっと時間がかかると思われます。

 

集団免疫とは

 

さてこの新型コロナウイルスの終息を理解するためには集団免疫という概念を理解する必要があります。

 

集団免疫とはある感染症において、それに対する抗体(感染症に対して体内で作る対抗する術)を保持している人の人数が一定以上になることで、抗体を持っていない集団に対しても感染症の伝播を遮断できるという考え方です

 

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集団免疫簡略図

 

3つのキーワード


このCOVID-19の感染を抑制するためには、基本再生産係数、実効再生産数、集団免疫率の考え方が重要です。1つ1つ説明していきます。

 

基本再生産係数とは、ウイルスに感染した1人が何人に対して感染させ得るか、を表しています。つまりは僕たちが何もしなかった場合のウイルス本来の感染力と考えてください。

 

これに対して私達が手洗いやうがい、接触の減少など何かしらの対策を取った時のウイルスの感染力が実効再生産数です。

 

この実効再生産数が1を上回ると感染は拡大していき、1を下回ると感染は終息に向かいます

 

8割おじさんこと西浦先生が説明していた、人との8割減らす根拠となっている考え方です。

 

またこの実効再生産数を減少させるもう1つの手段が集団免疫です。

 

3つのキーワードのうちの最後の集団免疫率とは先ほどの実効再生産数が1になる時の集団における既感染者の割合を示しています。

 

基本再生産係数によっておおよその集団免疫率は決まっています。新型コロナウの基本再生産係数はおおよそ2.5と考えられており、60%の集団免疫率が必要と考えられている。

 

つまり日本国民の60%以上が免疫を獲得しなければ終息しないということになります。

 

独自の対策を行うイギリス、スウェーデン

 

結局60%や70%に達さなければ終息しないのならば、外出自粛やロックダウンは果たして意味があるのか、という疑問が浮かびます。

実際日本をはじめ、多くの先進国では自粛またはロックダウンの方針をとっています。

 

しかし、イギリスだけは当初他国とは違い独自の政策で、他国に比べかなり緩い規制しか行わず、集団免疫を早く獲得することを目的とした対応を行なっていました。

 

そんなイギリスも3/16を機に政策を180度転換しました。インペリアルコレッジロンドンが算出した数量モデルによると、

 

もし何も対策を取らなければ8月までに51万人が死亡する

仮に自粛などの緩和策を講じたとしても25万人が死亡する

 

と発表しました。この数値はイギリスが治療できるキャパシティを遥かに凌駕した数値でした。

 

これらの理由からイギリスは対策を変更し、ロックダウンを余儀なくされました。

 

また、イギリスとは別に集団免疫の方針をとっているのがスウェーデンです。スウェーデンでは現在小中学校は開校しており、飲食店やジムも通常通り営業しています。

 

政府は社会的距離を保つことを要請している他にはロックダウンなどは行なっていません。

 

また「ストックホルムでは多くの人が免疫を獲得しはじめている」とも発表しています。

 

4/6から12日までの週間レポートではストックホルムでの新型コロナの陽性率が前週に比べ35%から14%まで減少しており、5月には集団免疫を獲得できると見解を出しています。

 

しかし、スウェーデンの感染者数は1万4385人に対し、死亡者数は1540人と周辺諸国に比べ死亡率は高い値を示している。高い犠牲を払っているとも考えられます。

 

現実的な解決策

最終的には集団免疫が獲得されるのがゴールです。しかし各国の医療機関に合わせて活動制限をしなければ、一瞬にして医療崩壊を引き起こしてしまいます。

 

そうなれば皆さんもすでにご存知だとは思いますが、新型コロナ以外にも重要な病気はたくさんありますから、その人たちに医療が届かなくなってしまいます。

 

そのため外出自粛やロックダウンを行い感染者数のピークを抑え、グラフのカーブを緩やかにすることで医療のキャパシティを超えないよう遅らせる。そして徐々に集団免疫を獲得しつつ、治療薬、ワクチンが開発されるのを待つことが現状の解決策ではないかと思います。

 

しかし1つ言えることはこの新型コロナウイルスとの戦いは1ヶ月、2ヶ月でどうにかなるというものではなく数年スパンで考えなければならないということです

 

治療薬やワクチンは臨床試験、実用化までを考えると最速でも1,2年ほどかかるのではないかと思います。

 

しかしこの2年間経済を停滞させるわけにもいきません。僕は経済に詳しいわけではないですが、2020年の世界経済の予想はマイナス3%と考えられているそうです。さらに最悪の場合はそれが5年間続くIMFが発表しています。

 

だからといって、経済を動かすため、集団免疫を獲得するためと言って活動制限をしなくなると、若い人や免疫の高い人はいいかもしれませんが、持病を抱えている人達、年配の方達に対して大きな犠牲が払われる可能性があります

 

集団免疫というのはそのような弱者をも守れるための策だという考え方なのは理解しているつもりですが、だからと言って犠牲になった方々、家族は納得しないでしょう。僕も持病があり、免疫が低いためそのような策は正直怖いです。

 

となればまず我々がしなければならないことは、afterコロナを考えるのではなくwithコロナとして、不必要な接触を避けつつ、医療者、物流、接客業以外の業種はリモートの道を探っていくのが最良だと思っています。

 

現在会社ではリモート化が始まっているところもあります。また教育に関しても授業がオンラインで行われたりしています。このリモートで不都合が出ないような体制を作り出すことが重要だと考えます。

 

また医療分野に関しても治療設備の増設や、ホテルなどに協力を頼み、軽症者のための病床を確保する努力を続け、医療機関全体のキャパシティを上げなければなりません。

 

その他にも医療分野でリモート化を行える分野はリモートにすると言った柔軟さも求められます。先日説明したようにオンライン診療を導入することも手段の1つだと思います。

 

医療に限らず社会全体、個人に至るまでもう一度コロナと付き合っていく方法をしっかりと考えていくことがとても大事です。